紅蓮のリベレーターのメインストーリーが終わりました。
サブクエやコンテンツなど、終わらせていないものは多々あるものの
漆黒に入る前に、一度振り返って自分の中の考え・思いをまとめておきたいと思います。
はじめて普通のブログっぽい事するな・・・。


注意:紅蓮のリベレーターのネタバレ満載です。





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はじめに

紅蓮のリベレーターの前評判は「少年漫画」的な熱い展開というもの。
私の周りに限った話だけではないかもしれませんが、蒼天のストーリーの評価が物凄く高く

「紅蓮も面白いけど蒼天と比べちゃうとなー」

というのが総評でありました。




が、蓋をあける事こちら「紅蓮のリベレーター」
まぁー・・・最高でした

結論を言うと、私は蒼天よりも紅蓮が好きです。
どうにも私はストーリーを評価する際に「納得性」が大きなウエイトを占めるようで
新生、蒼天と積み重ねてきたNPCの人物像が紅蓮で花開いた事による感動が非常に大きい。

というわけで主要NPCに沿って、感想をまとめていきたいと思います。




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イルベルド

主要NPCと言いつつ。
いきなり、リセでもヒエンでもヨツユでもなく・・・
鉄仮面イルベルドです。

蒼天ではじめて本性を見た時は驚いたものでしたが
このキャラクターは一貫して故郷アラミゴの解放を願ってるキャラクターとして描かれます。
それ故、同郷のラウバーンが一国の重鎮になったにも関わらず
故郷の解放に全く動きを示せなかった事に対する苛立ちは想像に難くありません。
アラミゴが奪われて20年ですからね。20年間動きなし。

そんな折にテレジ=アデレジから帝国を超える力(オメガ)を得て、
ウルダハの実権を得ようという申し出が来ようものなら断る筈もありません。
その後はクーデター失敗→神竜召喚という流れになるのですが
得ようとした力(オメガ)で阻止されるという皮肉な結果になります。

ここからが面白いところで
神竜で帝国を攻撃できれば良し、
失敗しても帝国への攻撃という流れから
各国が重い腰を上げざるを得なくなるという二重の策により
結果をみると「アラミゴの奪還」という彼の目的は果たされる事になります。
善悪を超越した目的意識がなせる業。

彼が神竜を召喚していなかったら・・・
間違いなく植民地生活21年目がスタートしていた筈で
彼が最初の「紅蓮のリベレーター」であり
この話をふり返る上で外せないキャラクターだと思います。





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リセ

1人目のイルベルドで物凄い尺を取ってしまったので
簡潔を心掛けていきます。
紅蓮のオープニングで掌の上で戦っている女の子。
相棒であるパパリモを亡くし、遺言となった「自分に成せる事を成せ」といったセリフから
アラミゴ解放を目指し本格的に動き出す事になります。

ここで素晴らしいのが、
彼女が急激に成長し、カリスマを発揮し、アラミゴ解放の立役者として突き進んでいくようにはならないという点です。
あくまで新生、蒼天でみせた彼女のキャラクターそのままに
「成せる事を成す」をそのままにもがいていきます。
ストーリー上、リセをもっと活躍させられる場面はあったし、感動を作り出せた場面もあったと思います。
が、しない。

あくまでリセのできる範囲はこういう事だよねを逸脱せず
それでいて成長できる範囲で成長し、
最終的にはアラミゴ奪還を果たす。
ストーリー上こういう流れにしたいから、リセには頑張ってもらおうかといった
ご都合的なものは一切感じません。

象徴的なのが、解放後に起きる暴動の話で
それを鎮静させるのはリセではなく、ラウバーンでした。
そりゃこれを治めるのはリセでは無理だし、
ラウバーンならできるだろうなといった説得力。
NPCの持つ人物像がストーリーを編み込んでいっている事が明確に現れる場面で
これが根底からブレないから紅蓮のストーリーは面白く感じるのだと思います。
気づけばイルベルドより長くなりそうです。
次いきましょう。




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ゴウセツ

場面をドマに移し、ゴウセツを通して紅蓮のリベレーターをみていきます。
ゴウセツは新生、蒼天と感じ方が変わったキャラで
豪快な何でも気合いで解決するガサツなじいさんって印象でしたが
その実、忠義に厚く、年齢ゆえのクレバーさもあり、そして誰よりも繊細な男でした。
主君であるヒエンとのコンビは見ていて小気味よく
随所に赤子からの付き合いを感じさせる場面が出てきます。

妻子を失って、敵国の捕虜になり、その敵国のために武勲をあげて帰国して・・・
前主君カイエンからの最後の願いである「ヒエンを頼む」を守るためだけに行動してきた人物。
こんな経験した人、当たり前ですけど開発にはいないと思うんですよ。
それどころかゴウセツと同齢の方もほぼいらっしゃらないと思います。
ですが作り出されたキャラクターから感じる歴史はまさにそのもので
それ故の優しさや、死に場所を求めるような自己犠牲の塊のような危うさを同居させています。
頑丈ですから死にませんけど。

蒼天は人対竜であったのに対し
紅蓮は人対人であり、どうやっても話が重くなってしまうのですが
このゴウセツが与える死生観は、物語の緩衝剤として大きな役割を担っていると感じます。
生き死にが全てではなく、本質とは・・・自分が一体何を成すべきなのか。
成すべき事を成していき、天運が尽き命果てれば、そここそが自分の役目が終わるところなのだと。
はじめのイルベルドや髑髏連隊のフォルドラにも通じますが、自分や仲間の死が全てではなく
己が何の為に行動するか。
これを物語の主軸としているわけです。

本当難しいところだと思うんですけど、これが行き過ぎると自分勝手な無鉄砲野郎になってしまうと思うんです。
実際イルベルドやフォルドラは理解はできますが、感じ方としてはそっちの気の方が強いです。

ですがここで白眉となるのが、ドタール族のエピソードです。
目的意識の究極ともいえるドタール族の教えは、死しても武勲さえあげれば次代の子に生まれ変わるというもの。
これにゴウセツは首を傾げます。
死体は抜け殻と蔑ろにするドタール族と異なり、
死体に対しても敬意を払い続けるゴウセツ。
生き方として似通ったところのあるドタール族とゴウセツに明確に一線を引くエピソードで
ただの「死にたがり」からゴウセツのキャラクターを引き上げる事に成功しています。

こうして一貫して「己が何の為に行動するか」の物語であった紅蓮のリベレーターのフィナーレ。
自分の役割を果たし続けてきた男が、最後の最後、成すべき事を成し遂げ、天運尽きて散るヨツユに泣く。
成すべき事を成せたと満足気に息絶えるヨツユを慮り、これまでの生き方を浄化するように、これが天命とは・・・と咽び泣く。

これにて紅蓮のリベレーターが幕を閉じるわけです。










綺麗すぎるっっっ!
物語の完成度が高すぎるっっっ!

完全に余談ですが
ゴウセツが死亡した(と思われた)時の妻のゴウセツロスが凄まじく
私の
「侍大将はコンビニにいってくるでゴザル(あの声)」
といったハイパー雑なモノマネにすら
「ゴ、ゴ、ゴウセツゥゥゥ;;」
となるくらいの沼っぷり。
あぁゴウセツよ永遠なれ。

本当はヒエン、ヨツユ、アサヒなど
フォーカスして語りたいエピソードは多々あるものの
ゴウセツを通じてほとんど書きたい事が書けてしまったため割愛します。
紅蓮のリベレーター、最高でした。

良きキャラクターは、本当良き物語を生みますね。
FFのいい所は主要メンバーはそのままに、次のストーリーがはじまる所だと思っているので
次の漆黒も自然と期待が高まっています。

というか漆黒の評価が過去最高との呼び声が随所にあり
今から震えております。
紅蓮でこうなってしまっているのに、漆黒にいったらどうなってしまうのか・・・

FF14
本当、面白いですね。